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2025.06.26

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第19回AKINDO塾 レポート

東京滋賀県人会では、滋賀県に所縁のある人々や会員同士の人脈形成、ネットワークの構築、知識の向上を支援する目的で、2016年秋以降『AKINDO塾』を定期的に開催しています。

第19回は、6月23日(月) ここ滋賀2階「近江牛もりしま 寛閑観」にて、川分 陽二 氏【フリーバンクキャピタル株式会社 代表取締役社長:彦根市出身】をお迎えし開催いたしました。

「「ミスターリスクテイカー」と人は呼ぶ~リスクを取りすぎるジェットコースター人生の報告~」として、投資先300社、上場実績30社を誇るベンチャーキャピタル界の第一人者である川分氏に、「経営と成長のリアル」を語っていただきました。

川分 陽二 氏

講演要旨は以下の通りです。

「ミスターリスクテイカー」と人は呼ぶ~リスクを取りすぎるジェットコースター人生の報告~

フリーバンクキャピタル株式会社 代表取締役社長 川分 陽二

 1998年京都でフューチャーベンチャーキャピタルを創業し、3年で上場。しかし、上場時にその株を売らなかったため、結果的に大きな借金が残って失敗。2005年夏には会社として10億円の借金をして100億円のグロースファンドを組成。当初は順調だったが、リーマンショックで銀行から借入れ金の返済を迫られ、自宅を仮差し押さえされた。しかし、持っていたストックオプションの価値が急騰して、借金を返済できた。2011年6月に社長退任。2013年1月に、新たに設立したフリーバンクキャピタルで、きらぼし銀行と10億円のベンチャーファンドを2017年10月に設立。2社は上場、2社は倒産して、3社は上場準備中。
その後、コロナで業務を縮小。2025年は、東証ベンチャーファンド市場に上場する投資法人ブイビットVBIT(Venture Business Investment Trust)の設立準備を開始。岸田前総理の提唱したスタートアップ育成5ヵ年計画の元、東京証券取引所は、今年2月からベンチャーファンド市場を不動産のREITと同じ仕組みで育成していくことを計画。これまで、ベンチャーファンドは、10年間で運用することが多かったが、この仕組みでは期限を決めずに運用することが可能になる。この規制緩和により、日本のベンチャーファンドは大きく飛躍する可能性がある。自分は今72才だが、父は97才まで生きたので、まだまだチャレンジしていけると思っている。

質疑応答

(質問)見込みのある会社かどうかをどう判断しているか

(答え)目利きの秘訣は2点。経営者が真面目に一生懸命に本気で、かつ、あきらめないでやるかどうか。経営者には3回は会うし、実際会社にも足を運ぶ。もう一つは、成長性。

(質問)上場まで漕ぎ着けるため、どんな支援をしているか

(答え)支援はとても大事。真剣に励ましている。特に人の紹介が大事。いい人が加わるだけで、事業が大きく飛躍する。

(質問)ファンドとして関わるのは、会社の発展段階の早いうちか、ある程度実績をあげてからか

(答え)自分は、相当早い段階から支援することが多い。その方がリターンも大きい。スピードが大事。遅くなると人件費がどんどん増えていくので、とにかく速くやることが重要。

(質問)案件はどのように発掘するのか

(答え)我が社のホームページを通じてアプローチがある。きらぼし銀行とのファンドでは、提携しているきらぼし銀行の行員から、紹介されることが多かった。これは、実際銀行取引されているので、優良な案件が多い。
滋賀県産業支援プラザが「株式上場を目指す社長塾」を開催して自分が塾長をしており、滋賀県ゆかりの多くの会社に応募していただきたい。

(文責 塚本 弘)

 

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